社会を良くするためにyoutuberヒカルによるyoutube募金が始まります。
これだけは見てほしい!というような動画が3時間前位にアップされていました。
動画はヒカルという日本トップクラスのyoutuberが、youtube募金なるものを始めます!
金額とかその想いとかは是非動画を見て判断してみてもらいたいです。
動画を見てもらえたら、この記事の本懐は達成されたも同然です。
なのでここより下は余談です。蛇足です。
ヒカルのことを知らない人向けにほんのちょっとだけヒカルの紹介をします。
ヒカルの動画をどんな人が見ているのかというと、10代から30歳ぐらいの方が多く見ているそうです。学生の方が多そうなイメージです。
実際、本当に彼の影響力は凄いです。チャンネル登録数は230万人、1カ月の平均動画視聴数は1億再生です。
だからおそらくヒカルの動画を見ている年代の募金に対する意識は高確率で少し上がると思います。
それに私たち社会人もつられるべきだと思います。この勢いを若年層だけにとどめてはダメなんじゃないかと思います。
話があちこちに飛びますが、私、嬉しすぎてこの動画を何回か見たのですが、ヒカルが自身のことを偽善者だというくだりがあります。
『募金をすることで回りまわって自分のためになるって、心の奥のどこかで思っている。だから自分は偽善者だ。』って。
でも、心の奥のどこかでってすごく曖昧ですよね。もしかしたら潜在意識で思っている可能性があるくらいの話ですよね。
だから多分顕在意識ではものすごく社会貢献したいと思ってくれていると思うんですよ。それが嬉しい。
そして、『自分が毎月募金をすることで、募金をする人が増えるんじゃないか』とも言っていました。
これは、偽善者の思考パターンではないです。やっぱり、本当に社会を変えていきたいと考えているのだと思います。
youtubeが社会を変える。
私はこれはすぐに実現すると思います。
これまでyoutubeは多くの人の人生を変えてきました。
HIKAKINもヒットするまで冴えないスーパーの店員でした。この動画のヒカルだって高卒で最初の就職先は工場だと言っています。
彼らがyoutubeに出会うことで彼らの人生が変わり、そして彼らの恩返しとして社会が変わる。
youtuberは馬鹿にされがちですが、素晴らしい好循環だと思います。
どうか偏見のない目で彼らのことを見てあげてください。
そして、もしヒカルの考え方に共感を持った方がいれば、まずは動画を見てあげてください。それが社会を変えるパワーに繋がるのだと思います。
参考までに私が過去に書いた寄付の記事を載せておきます。
ジャケ買い⇒乱読⇒書評のサイクルでマイナー本を紹介して書評のプロに勝つ!!
タイトルが全てです!
過去、数回smartnewsさんに記事を取り上げて頂いたことがあるのですが、そのほとんどがマイナー本の紹介でした。
ただ、マイナー本ばっかり紹介してきたわけではありません。
私は結構、書評系の記事を書いてきましたが、ベストセラー的な本を紹介させて頂くことも多かったかなと思います。
誰もが聞いたことのあるような『筋トレが最強のソリューションである』とか『多動力』とか『バッタを倒しにアフリカへ』とかも紹介させていただいていますからね。
でも、こういった本でsmartnewsさんに取り上げてもらったことってないです。
残念ながら検索流入もほとんどない!!
まぁ、正直書評のプロと同じ舞台に立つには経験値とかもろもろ今の私には足りないと思っています。(いつか越えますが)
有名な本のレビューしたって、みんなに評価されないんじゃないかと今更気づいた。バッタを倒しにアフリカへとか検索で勝てないもん。ということで、忘れていた乱読の気持ちを思い出して、月一回の本のジャケ買いを始めます。
— かふぇいん (@whale_songz) 2017年7月30日
ってtwitterで嘆いてたら、、、
著者的には、書評いただけると嬉しいです! すんげーけなされてても、少なからず他の人の目にもとまるので、自分的にはあざーす!と感謝した後でふて寝します。
— 前野ウルド浩太郎 (@otokomaeno175) 2017年7月30日
『バッタを倒しにアフリカへ』の著者の方から返事が来た。笑
本からも感じますが、やっぱりこの人は変わり者でいい人でMだと思います。なんせバッタに食べられるのが夢ですからね。。。
ということで、みなさん、『バッタを倒しにアフリカへ』を読んでみてください。
そして、気に入らなかったらブログですんげーけなしてあげてください。
話がそれました。
というわけで、ベストセラー本の紹介は著者の方を喜ばすことができてもブログは育ちにくいです。
もちろん、一人でも多くの人に読んでもらいたい本はたくさんあるので、そういう場合はヒットするとかしないとか関係なく紹介していきます。
(私であれば動物福祉の本なんかがたくさんの人に知れ渡る方が嬉しいのですが、なかなか難しいとも感じています。バズりにくそうな本ほど読んでもらいたいというジレンマはやっぱりあります。)
ということで、やはり私たちが書評ブログで闘うためには王道の本では勝てないと気付きました。
実際、私が書評でほんのちょっとだけバズった本は、『哲学者とオオカミ』という本と『ここまでわかった宇宙100の謎』という本です。
哲学者とオオカミの書評が一番最初にsmartnewsさんに紹介していただいた本で、しかも内容も素晴らしかったのでマイナーですが、私にとって結構大切な本です。
気になる方はこちらの記事を読んでみてください。文章は全然上手くないですが、当時の感想を書いています。
【書評/哲学者とオオカミ】オオカミと暮らすチャンスを手にした哲学者の話 - animal reading
この本も思い返せばジャケ買いでした。表紙めちゃくちゃ素敵じゃないですか?
なのでやっぱり私にはジャケ買いが必要なんです。ジャケ買いした本の方が実は記憶に残っていたりします。
そして何より本のジャケ買いは乱読に繋がります!
そう、思考の整理学の著者外山滋比古先生も乱読の重要性を声たかだかに述べておられます。
【書評/乱読のセレンディピティ】思いがけないことを発見するための読書術【外山滋比古】 - animal reading
(この記事、半年くらい前までは良く読んでいただいていました。きっとテレビ出演か新聞紹介かされていたのだと思います。)
最近、積ん読く本が常に30冊くらいある状態だったので、ジャケ買いしてなかったのですが、やっぱりジャケ買いからの乱読からのブログ紹介が最高のサイクルに繋がると確信しました!
ということで、まとめます。(突然)
①有名な本を紹介しても著者のためにしかならない。(もちろんそれを意図する場合はよし!)
②著者はM。バッタ好き。
③有名な本は有名な人が紹介しているので勝ちにくい。検索流入も正直あんまりない。
④過去に良く読んでいただいた記事はマイナー本。(でもよく考えたらこれも検索流入はほとんどなくなる。。。)
⑤マイナー本はジャケ買いがいい。
⑥ジャケ買いは乱読にもつながるので、アクセス狙いじゃねーしっていう言い訳が出来る。
⑦ジャケ買いするために本屋に行こう!
⑧ジャケ買い⇒乱読⇒ブログ紹介のサイクルを回そう!
私はこれから月に1冊はジャケ買い本を読んで紹介することを誓います!!!
本が好きなら『響』と『重版出来!』という漫画だけは読むべきだ!!!
小説や漫画が好き!
でも実はそれらがどのように私たちの手元に届くのか実は知らない。という人も多いと思います。
それはひじょーにもったいない!だってそのプロセスこそ面白いからです。
だからその一部を知ることが出来るマンガを紹介したいと思います!
響/小説家になる方法
2017年の漫画大賞にもなった本であり、作家としての卓越した才能を持つ響という女子高生の話です。
芥川賞や直木賞が物語の中心に配置されていたり、時にはライトノベルを書いてみたりと、あまりいまままでにないジャンルのマンガになっています。セリフのなかに太宰治が出てくるマンガもそんなにないですよね。(文豪ストレイドッグスは私の中で文豪の名前だけ使用したバトル漫画なので除外しています!笑)
この漫画では多くの作家が抱える苦悩や、響という天才を目の前にしたときの心の在り方などの心理描写が多く描かれています。それこそがこの漫画の醍醐味であり、その苦悩を知ることが私たちが小説を読むうえで深く理解することの一助になるのだと思います。だからこのマンガを読んでほしいんです。
ただ、この響という漫画が人気なのは小説という漫画にとって稀有な舞台設定のおかげだけじゃなくて、恐らく、響という女の子のキャラクターにもあると思います。
そのキャラクターとは、超バイオレンスなことです。
平気で同級生の骨を折ったり、むかつく相手に本棚を倒したり。屋上から飛び降りろと言われて飛び降りたり。
まさに、非現実。超迷惑。こんな高校生、現実にはいません。
ただ、まぁ小説という地味なテーマを選んだ代償としてぶっ飛んだキャラクターが出てくるのは仕方ないことだと思いますし、このキャラクターこそが漫画大賞を受賞した決定的な理由だと思っています。
そう考えるとこのキャラクターは成功だったのでしょう。(正直、私は響のぶっ飛んだキャラクターに違和感を結構感じていますが。)
絵も内容も正直、一流の漫画家さんには程遠く荒削りな感じがします。初期の進撃の巨人のようなイメージと言っていいのかもしれません。
ですが、進撃の巨人と同様、なぜか引き込まれる不思議な魅力がこの漫画にはあります。是非読んでみてください。そして、一緒にこの響という作品の成長を観ていきましょう!
ちなみにすきなセリフ。この電車の目の前にいるのが響です。このあと、めちゃくちゃ電車を止めた罰金を支払わさせられれた。。。
まだ、6巻までしか出ていないので今が買いだと思います!
重版出来!
私が今回紹介したい本命はこちら。
ドラマ化もされており黒木華さんが主演を演じられていました。
こちらは出版社に勤める黒沢心という女性の新人編集者が主人公です。
出版の仕事って何をしているのか、漫画家の考えることとか、編集者と漫画家の関係性といかおそらく全部わかります!
ただ、この漫画を読むだけでも結構編集者の仕事はしんどそうで、黒沢心をはじめとして、多くの編集者の方がよく会社に寝泊まりしている描写なんかがあります。
黒沢心は柔道日本代表という経歴の持ち主なので、いつも元気まんまんなのですが、リアルな労働環境も垣間見れて、すげーって感じになります。
それに労働環境もヤバいのに漫画家の個性もヤバいです。それを上手くのせていくのも編集者の仕事というか。。。好きじゃなかったらふつうにブラック企業というやつなのでしょうが、好きならばこんなにもやりがいのある職場は無いんじゃないかなと思います!!
私たちを楽しませてくれる漫画がどんな思いで作られているのか、本が好きなら知っておきたい内容間違いなしです!
下のコマは編集者の仕事の例。前髪ぱっつんの女の子が黒沢心で、ロン毛のメガネが先輩です。ドラマではオダギリジョーが演じていました。
このページって編集者の仕事をすごく的確に表している気がするので、ちょっと醜いかも知れませんが、是非見てみてください!
こっちはマンガを書く上でのテクニック。ふだん何気なく読んでいる漫画にもこのようなテクニックが使われていると思うと面白いです。
こんな風に出版・漫画に関することをたくさん学べます。
また、単純にマンガとしても非常に面白いです。特に、柔道日本代表の黒沢心の天真爛漫な感じのキャラクターが素敵です。
本が好きなら絶対に読んでほしい一冊です。
こちらもまだ9巻までしか出ていないので、今が買いだと思います!!!
セカオワの動物殺処分ゼロプロジェクト『ブレーメン』の第一回収支報告が発表されました。
かねてから紹介させて頂いていたセカオワの動物殺処分ゼロプロジェクト『ブレーメン』の収支報告が発表されました。
過去の記事はこちらです。
セカオワが動物殺処分ゼロプロジェクト『ブレーメン』をスタートさせました。 - animal reading
そして第一回目の収支報告がこちらのサイトでされています。
寄付金総額が97,466,549円だったとのことです。
ほぼ1億円です!このお金は認定NPO法人ピースウインズジャパンに贈呈され、活動資金にしてもらうようです。
ピースウインズジャパンが目指しているのは以下の通りなので、これらの実現に向けて今回の寄付金が使われることと思います。
広島での「殺処分ゼロ」の維持、そして2020年までの全国的な「殺処分ゼロ」の実現に向け、ピースワンコ・ジャパンがこれから重点的に取り組もうとしているのは、以下の点です。
➀譲渡センターの新規開設
年度内に2か所を開設予定。さらに首都圏などで譲渡センターを増やし、他の保護団体にも活用してもらいます。
➁保護施設の拡充
各地域の状況に合わせ、必要なシェルターを新設/増築/改良、またはその支援を行います。
➂人材育成
ピースワンコ・ジャパンは10月にPRODOGスクールを開設しました。きちんとした知識を持って「殺処分ゼロ」に取り組む人材を輩出し、必要に応じて起業支援なども行います。
➃他団体との連携
全国で殺処分ゼロを実現するためには、各地域で活動する団体との協力も必要です。助成や共同事業を含むさまざまな方法で連携を図ります。
⓹保護犬・猫を迎えることをスタンダードにする啓発活動
ペットショップなどで販売される犬・猫は年間70万頭と言われています。一方、昨年度、殺処分された犬・猫は計8万頭余り。理屈上は8人に1人が保護犬や保護猫を選んでくれれば、殺処分はなくせます。保護犬・猫を迎えることが日本のスタンダードになるよう、啓発活動を行います。
目指されている内容もどれも素晴らしいですよね。
是非、今回の寄付がどのように動物たちを救ったのか、そのようなフィードバックをいつかセカオワにしていただけるのを楽しみにしています。
きっと支援した人皆のモチベーションになると思いますので。
それにしても本当に素晴らしい試みだったと思います。
実は今回のブレーメンプロジェクトに関する全てのこと、例えば、ライブのチケットを買うことも、グッズを買うことも、youtubeでheyhoを聴くことも全てが寄付に繋がっていました。このことは多くの方が知っていたことと思います。
にもかかわらず、ライブ会場でわざわざ募金をしてくださった方がいて、しかもその金額が100万円を超えたという実績は、今回のプロジェクトに共感し殺処分を廃止したいと思った人がかなりいたことの証明だと思います。
私自身はライブには行けなかったのですが、なんか本当にうれしかったです。
そして、なにより嬉しかったのはこの収支報告が第一回目と銘打たれていることです。
このセカオワが発信したブレーメンプロジェクトは影響力のすさまじいプロジェクトということが今回証明されたと思います。
だからこそ、この試みは絶対に継続して行ってほしいと思っていました。
一度きりの試みだとみんな忘れちゃうんです。だから今回のように大々的じゃなくてもいいので、収入の全額じゃなくてもいいので、ずっと継続して啓蒙していってほしいと思っていました。
そしたら、なんか追加公演やるみたいじゃないですか!!
これまた本当にうれしい限りです。
前も言ったかも知れませんが、私自身はセカオワの音楽はそこまで好きじゃありません。でも彼らの方向性はどのアーティストよりも好きです。
だからこそ彼らのファンであり、凄く応援しています。
音楽ファンとしてこのような応援の仕方もあるのかと自分でも驚いていますが、セカオワを応援することが、多くの人を巻き込みながら動物福祉を向上させることのできる最も効果的な方法の一つということは間違いないです。
これからも応援していきたいと思います。
セカオワの最新シングルはこちらです。
どれくらいの金額なら寄付できるのか?寄付が社会を変える。
最近いくつか寄付に関する記事を書いています。
ブリトニースピアーズの寄付額1億円って私たちにとっての何円なのか検証した。 - animal reading
イケダハヤトさんが寄付する優しい理由。 - animal reading
個人的に日本ももっと寄付文化が進んでほしいんです!
それもお金持ちの人がやることじゃなくて、誰でも気軽に楽しくやってみてほしい!
だから、今回は私たち一人一人がどれくらい寄付すべきなのかっていう超個人的な見解を述べていきたいと思います。
日本の寄付市場と世界の寄付市場
寄付白書2015によると、日本の寄付市場は1.5兆円。(個人寄付が約7400億円、企業寄付が約7000億円とのことです。)
これに対してアメリカは27.3億円です。
その差は18.2倍です。
では、GDPの差はどれくらいなのかというと。
アメリカが18,569 10億USドルに対し、日本が4,938 10億USドルです。その差は3.7倍です。
(世界の名目GDP(USドル)ランキング - 世界経済のネタ帳より引用)
GDP差が3.7倍なのに、寄付金額の差が18.2倍というのはなんとも寂しい気がします。
もちろん、GDPだけで比較できるものでもないですし、政府が税金をどう捉えるかなどの政策面でも変わってくるものだとは思いますが、日本ももうちょっと寄付できる体力があるんじゃないかとは思います。
どれくらいの金額なら寄付できるか?
では、一個人の私たちが一体どれだけの金額を寄付できるのかという話になります。
正直、自分のお金を誰かに渡すというのは結構ハードルが高いです。
このお金があればあれが食べれたのに。買えたのに。と思うのは当然だと思います。
だから、自分にとってつらい寄付は長続きしないと思います。個人的に私は楽しく寄付したいので、以下の考え方が自分の指標になっています。
私は個人的に、『なくなってもほとんど気付かないような金額』ならば寄付してもいいかなと考えています。
社会人の私の場合はこんな感じです。
一日なら、500円くらい、ひと月なら3000円くらい、一年なら、2~3万円くらい。これらの金額であれば自分が知らない間になくなっていても正直気付かないし辛くないと思っています。
だから、これくらいの金額は寄付に回してもいいかなとは考えています。
あなたならどうでしょうか?
寄付が社会を変える。
先述したように日本の寄付市場がもっと盛り上がればいいと思います。
寄付金額が増えることも望んでいますが、それよりも私は今よりも多くの人が寄付できるような国になってほしいと思います。
なぜならば、寄付をすれば意識するからです。
日本だけに関わらず、世界には数多くの種類の社会問題が存在します。
それらのうちの一つでもいいので、私たち一人一人が何かしらの問題意識をもって寄付する。政府主導じゃなくて、私たちが直接、これだけは解決したいという対象いお金を寄付する。これは私はすごく素晴らしいことだと思います。そこに金額の多寡は関係ないと思います。
だからまずは100円からでもいいので寄付に挑戦してみてほしいと思います。
一緒に社会を良くしていきましょう!!
参考文献
サバクトビバッタ長殺し『バッタを倒しにアフリカへ』
ベストセラーというものはときに、一瞬かもしれないが、社会を変える力があると思う。
なぜならば、ベストセラーになった瞬間に、関心の低い人にも手に取ってもらえる可能性が高まるからだ。
最近で非常にニッチな分野にも関わらず、何故かベストセラー本になったものと言えば、『応仁の乱』と今回紹介する『バッタを倒しにアフリカへ』という本なのかなと思う。
しかしこれらの分野についてこれらの本がベストセラーになる前から関心が合った人なんて皆無のはずだ。
応仁の乱の首謀者とか応仁の乱の大義名分が言える方なんてほとんどおらず、サバクトビバッタっていうバッタがいることも知らない人が日本人口の9割くらいは占めると思う。
2017年の上半期はそのハードルを軽く飛び越えていく、ベストセラー本の威力をまざまざと見せつけられた。
ベストセラー本の条件というものが何なのかわからない。もしかしたら内容に関係のない部分で決まってしまう場合もあるのかも知れないが、この『バッタを倒しにアフリカへ』という本は本当に面白い。
まず、舞台がアフリカのモーリタニアという国。
そして研究対象がサバクトビバッタ。
サバクトビバッタの大量発生による蝗害(こうがい)=神の罰を食い止めるための研究。
ただ、これだけのぶっとんだ設定があっても面白くないものは面白くない。
なぜこの本がこんなにも売れてしかも面白いのかというと、この人の狂気に満ちたキャラとユーモアあふれる文章だ。
例えば、前野さんの夢は、「バッタに食べられること」だそうで。。。
下の写真はブログから拝借した、著者自身がサバクトビバッタに食べられようとしている場面だ。(バッタは緑のものに寄ってくるらしい。)
ちなみに、著者はバッタを触りすぎたせいでバッタアレルギーになってしまったそうだ。
はてなダイアリーで文章は普段から書いておられるので、興味のある方はそちらを観てほしい。
この本の書評は多くの方がされているので私からはしない。
ではなぜ、私がこの記事を書いたのかというと、ファーブル昆虫記をよんで虫の魅力にはまって、虫を愛しすぎて虫に食べられたいと思った末に、サバクトビバッタ殺しに変身してしまった著者の心理がヤバ過ぎると思ったからだ。
愛ゆえに愛を捨ててしまったラオウ化のようなもので、日本にラオウが大量発生しないためにもこの心理はきちんと把握しておくべきだと危機感を覚えた。
ちなみにもしかしたらこういう心理は、『鳥類学者だからって、鳥が好きと思うなよ』にヒントがあるかもしれないと思い、私は次にこの本を買おうと思っている。
今回私は『バッタを倒しにアフリカへ』が日本中でたくさん売れることによって、多くの人が生き物にもっともっと関心を持ってくれたらなと思って買ったのだが、著者のキャラクターが強すぎて、前野ウルド浩太郎自身に関心のほとんどを持って行かれたことは少し悔やまれるところではあったが、大いに笑わせて頂いた一冊となった。