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社会問題(特に動物問題)と読書のブログ

秋の夜長に、キャッチャーインザライ

今週のお題「読書の秋」ということで、記憶をひっくり返して、一番最初にぴったりだと思った本を紹介します。

 

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

 

 

秋の夜長に読みたい本として思い浮かんだのが、サリンジャーのキャッチャーインザライです。私が読んだのは村上春樹が訳したものです。

 

5年以上前に1度だけ読んだだけの本なので細かい内容とかあんまり覚えていません。

でも、この物語が醸し出す雰囲気というものはなぜか覚えています。あの鬱屈した感情。イライラ。ホールデンを取り巻く怪しげな雰囲気。

読んだ時には、特に面白いとも思わず、こんなもんかと思ったんですが、今になって頭に浮かぶとは自分でも驚きです。やはり世界的な名作であり、善い方にも悪しき方にも強い影響を与えてきた物語というのは強い魔力のようなものを持つのかもしれません。

 

ー突然の余談の始まりー

急で申し訳ないのですが、早速余談を書かせてください。、今、村上春樹に対するインタビューを本にした、『みみずくは黄昏に飛び立つ』という本を読んでいます。ちなみにインタビュアーは芥川賞受賞作『乳と卵』を書いた川上未映子さんです。

みみずくは黄昏に飛びたつ

みみずくは黄昏に飛びたつ

 

 

実はこの本の中で、詳しくは書きませんが、ジョン・レノンを射殺したマーク・チャップリンもキャッチャーインザライを愛読していたことについても言及されています。

このことについて村上春樹は以下のように述べています。物語というものは生き物です。僕らは生き物をこしらえているんです、その生き物はある時には、人の抱える暗黒部分をつついて目覚めさせたりもする。それは怖いといえば怖いことです。でも、それはサリンジャーのせいじゃないんです。

ー唐突な余談の終わりー

 

なぜ、この本を秋に読みたくなったのか自分でもわかりません。きっとみみずくは黄昏に飛び立つを読んで、私の中に息を潜めていた生き物が少しだけ目を覚ましたのだと思います。

あるいはライ麦畑の情景が実りの秋を思い浮かべさせたのかもしれません。

ただ、歳月を超えて、また読みたいと思った本には違いありません。こんな経験もなかなかないです。その魔力を再確認する上でも再度読みます。

 

皆様ももし物語が持つ魔力に触れてみたいと思う方は、ホールデンの世界を共有してみてください。