つい最近、ペットが迷子になった直後のことについて考えを巡らせたことがありました。
というのも先日、家の半径20km以内くらいの場所で犬が失踪したというツイートが流れてきて、少しだけ探してみたことがあったからです。
(その犬は無事飼い主さんによって発見されたみたいです。)
そこで飼い主が失踪直後に取るべき行動について、大きく2つのことが思いう込んだので述べさせていただきます。
①ペットの行動範囲の把握
これまでペットが迷子になったときのために迷子札やマイクロチップを装着した方が良いと考えていましたが、改めて考えると車の通行量の多い場所等で見失ってしまった場合には最初に取る行動が非常に大切になると体感しました。
ただ、例えば犬を飼っている人でも自分の犬が失踪した場合にその犬がどのような行動を取るのか。
1日にどれくらい移動することがあるのか。
このようなことに関して知らない場合がほとんどではないでしょうか?
私自身も先日迷子犬を探した際に、どのくらいの範囲を探していいのか分からず、やみくもにその20km先の失踪地点まで自転車でウロウロしながら探しに行くという非常に非効率な探し方をしてしまっていました。
実際には中型犬や大型犬の1日の移動距離は1~5km程度とされているため、私の取った行動が如何に無駄が多いものかわかると思います。
だから、ペットの飼い主さんはペットが失踪した際に取るであろう行動と、一日の行動量くらいは頭に入れておいた方が良いと感じました。
②ペット探偵の存在を知っておくこと
これも迷子犬の捜査の中で知ったことでした。
世の中には迷子のペットを探すことを専門的な仕事にしているプロの方がいます。
SNSを見ていると、『迷子になった⇒SNSで拡散して探してもらおう』という流れに乗る場合が非常に多く、もしかしたら意識がSNSばかりに向いてしまわれる方がおられるかもしれませんが、やはりプロに頼むほうが発見率は高まると思います。
この後、ペット探偵の方が書かれた本の紹介をさせていただきますが、その方はペットの発見率は7割以上と述べられています。(明言はされていませんが恐らく死亡したペットを発見した場合も発見としてカウントされていると思います。)
7割という数字が高いのか少ないのか比較対象が無いのでかイメージしにくいですが、
私は直感的にこの発見率はすごく高いと思います。
お金はかかりますが、ペットと再会するためにはペット探偵に調査を依頼するということを少なくとも頭に入れておくべきだと思います。
書籍紹介:ペット探偵は見た!藤原博史
ペット探偵を行っておられる方が本を書かれていたので早速読みました。
まずは著者の紹介から。
藤原博史。ペットレスキュー代表。1969年、兵庫県生まれ。幼少のころから無類の動物好き。ホテル、工場、漁業などさまざまな職業を経て、迷子になったペットを探す「ペット探偵」に天職を見出す。1998年に「ペットレスキュー」を設立。今までに捜索したペットは2000匹を超え、発見率は7割以上。
本の帯には1日20キロを歩くこともザラ。ビルからビルへ飛び移り、マンホールに入ることも。と書かれています。
本書は、藤原さんが実際に行った捜査が20例以上紹介されていて、(中にはクモやヘビの捜査もあります)その中でペットの失踪においてはどのようなことが考えられるのか、飼い主とのやり取りはどのようなものなのか、藤原さんがどのような思いでこの仕事に取り組まれているのかということが紹介されていきます。
(より実用的なことを言うと、どのようなシチュエーションで失踪が発生するのかということも知ることができます。)
本書を読むだけでもペット探偵の仕事は非常にハードであり、著者自身も述べているように、今まで多くの動物好きの方が志を共にし弟子入りを志望してやって来たが、ほとんどの人が3年続かなかったと述べています。
それでもペット探偵の仕事のことを著者はこう述べます。
本書ではペット探偵という職業の大変な面ばかりを書いてきました。確かにキツイ、汚い、危険といった3K労働に加えて、ドロドロした人間模様に出くわすことがあるのも事実ですが、それを上回る感動があるのも、また事実です。
人相手の探偵の仕事だと、どうしても浮気や身辺調査等の後味の悪いものが多いですが、このペット探偵の仕事は基本的には依頼者に感謝されて終わる、ッピーエンドの仕事です。前述の通り遺体で見つかるなど悲しい結末を迎えることはありますが、それでも、の調査と違って遺恨が残ったりすることはありません。
ペットの方も好きで迷子になっているわけではなく、帰りたくても帰れなくなっていることがほとんどですから、飼い主さんのところに戻れたらホッとしていることでしょう。さすがに動物たちから面と向かって感謝されることはありませんが、それでも、迷子になっていたペットと飼い主さんが再会する場面は何度経験しても感動的でいいものです。
だからこそ15年間、こうしてこの仕事を続けてこられたのだと思っています。
最初はどうせ大した本じゃないと思いながら読み始めた気持ちがあったのは事実ですが、本書を通じて感じられる藤原さんの誠意や思いが非常に心地よかったこと、またペットとの再会が如何に素晴らしいものかということを感じることが出来た1冊でした。
巻末には基本的なペットの捜索ノウハウもまとめられています。これを頭に入れておくだけでペットとの再会の可能性がぐっと上がると私は信じています。
なお、ペットレスキューのHP(迷子ペットの捜索---ペット探偵「ペットレスキュー」)にも捜索ノウハウは書かれています。書籍の方が詳しい内容が書かれている印象を受けましたが、まずはHPの方をご覧ください。
自分のペットは迷子とは無関係とは思わず、大切なペットを守るためにも一度本書を手に取ってみてはいかがでしょうか?
参考
迷子札の重要性については過去に記事にしておりますのでこちらも合わせて読んでいただければ幸甚です。