【感想/ジョコビッチの生まれ変わる食事】ジョコビッチのこともグルテンフリーのこともこれ一冊で!
男子テニスシングルス界において8番目にキャリアグランドスラムを達成したトップテニスプレイヤー、ジョコビッチの書くグルテンフリーに関する本を読みました。
ちなみに一人目は、今はファッションブランドで有名なフレッドペリー氏です。
ピザ屋が実家のグルテンフリー体験記
最初に頭に入れていてほしいことがあります。
それはジョコビッチの実家が実はピザ屋ということ。
そして、そんな出自にも関わらず、ジョコビッチがグルテンフリーを実行しているということです。
もしかすると両親のピザ屋の営業妨害になるかもしれない、そんな覚悟がなされた上で書かれた本だと私は解釈しています。
是非このことは頭に入れておいて頂きたいです。
さて、本書はグルテンフリーのことだけでなく、『ジョコビッチが幼少期にNo.1テニスプレイヤーになることを夢見たエピソード』や『ユーゴスラビアの内戦を乗り越えた話』、『自身のマインドのコンロール方法』など非常に多岐にわたっています。
ジョコビッチのパーソナリティーをそこまで知らなかった人も本書を読めばきっとジョコビッチのことが今までよりも好きになると思います。
なぜグルテンフリーに取り組んだのか
ただ、やはり本書の中心となるのはやはりグルテンフリーの話です。
そもそもジョコビッチがなぜグルテンフリーに取り組んだのかというと、その始まりはナダルやフェデラー、マレーと並んで、ビッグ4と称される前にまで遡ります。
試合中になぜか突発的に呼吸困難が起きてしまい全く動けず試合に負けてしまう。明らかに体に異変が起きていたのですが、まだ原因が分かっていなかった頃はジョコビッチは精神的に不安定だなどと評価されていたといいます。
が、その原因が解明できたのもまた突然でした。それは、この状況をテレビで見たあるドクターがジョコビッチが苦しんでいるのはグルテン不耐症ということを見抜いたことです。
ジョコビッチが病院に行ってこの耳慣れない病名を耳にしたのではありません。
医者ということを除けば、一視聴者からの指摘によって発覚したのです。そのこれまで会ったこともなかった医者の言うことを素直に耳にしたジョコビッチも人格的にも素晴らしいのでしょう。
繰り返しますが、ジョコビッチ実家はピザ屋です。
私が実施していること
あとは、如何に小麦粉が人体に悪影響を及ぼすのかどのような食事を取れば、小麦粉を摂取せずに生活できるのか。どのような食事が人体にとってよいのか。ジョコビッチの実体験を元に述べられていきます。
私が本書を読んでからずっと食べているのがマヌカハニーです。
めちゃくちゃ濃厚なので、いつも無糖ヨーグルトと一緒に食べています。実際に買っているのはこちら。
グルテンフリーの専門書ではない
これまで如何にジョコビッチの取り組みが素晴らしいかということを紹介させて頂きました。
本書は本当に素晴らしいと思います。しかしながら一点だけ疑問が残る部分がありました。
それは、遺伝子組換小麦に関する点です。
本書には、「今日栽培されている小麦は、人工的に遺伝子組換えが繰り返されてきたものである」と書かれています。
これはその通りだと思います。バイオテクノロジーが使われていようと、交配による比較的緩やかな遺伝子操作だろうと、今食べている小麦が昔ながらの小麦ではないということに異論はありません。
しかしながら、「遺伝子組み換えの結果、グルテンの構造が人類がこれまで口にしていたものと変わってしまい、うまく消化できない」とも述べられています。
この点に関する本書がこの本では説明されていません。本当ならいいんです。ただ、そうであるならば、せめてグルテンの構造がどのように変化して、どのように消化しにくくなったのかなどは教えてくれればいいと思いました。
ただ単に遺伝子組み換えに対する不信感を感じさせるような内容になってしまっているように感じました。
その点が惜しいと思います。グルテンフリーの専門書でないので底まで求めるのはきっと違うのでしょうが、そこまで教えてくれる方が我々の理解もより深まって、取るべき行動も明確になったと思ったからです。
まとめ
ジョコビッチに興味のある人も。グルテンフリーに興味のある人も。今よりも健康的な体を手に入れたい人も。世界のトッププレイヤーになるために不断の努力をしている人も。
どんな人が読んでも得るものが少なくとも一つは見つかるであろう素敵な本だと思います。
興味をもたれた人は是非手に取ってみてください。そして、錦織だけじゃなくてジョコビッチのことも応援していきましょう。それくらいジョコビッチは素敵な方です。