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クジラの歌

生物多様性の理解と動物福祉の向上を目指して。

【読書感想/それでも命を買いますか?】動物のためにこれから何ができるのか【杉本彩】

動物関係 読書

女優の杉本彩さんが動物愛護団体の理事長を務められていることはご存知でしょうか。

 

そんな20年以上もの間動物愛護に真摯に向き合ってきた杉本さんの祈りや願いがこもった一冊が最近発売されました。

タイトルは『それでも命を買いますか?』です。

 

私はこの本が少しでも多くの人に読まれてほしいと思います。なぜならばこの本は日本で暮らす人にとって非常に重要なものだから。

だから一人でも多くの人に興味を持っていただけるよう紹介していきたいと思います。

 

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杉本彩さんの思い

杉本彩さんが理事を務める『公益財団法人動物環境・福祉協会Eva』は、動物たちを取り巻く様々な問題を根本から改善しなければならないと考えています。そして、ヒトと動物が幸せに共生できる社会の実現を目指し、動物たちの命の尊厳を守るため、動物福祉の向上のため、国や自治体に政策提言を行っています。

現状の問題を正しく把握するために、全国の動物愛護センターや収容施設、また民間のシェルターの視察も行っています。様々な情報を集め他の動物愛護団体とも情報を交換しながら活動しています。

その中でも私の重要な役割が、各地で公演を行い全国に向けて動物愛護の普及啓発に努めることです。これまで芸能で培った自分の知名度を活かし、この問題についてまだ知らない人にも耳を傾けてもらうことで、より多くの人に現状を知ってもらう必要性を感じています。国や自治体を動かすには、私たち国民の声が大きな力あるものにならなければなりません。それには、動物を取り巻く問題を、まずは広く周知することが第一歩だと思っています。

このように組織として活動をする以前の私は、20大の頃から約24年間、個人で保護活動を行い、約10年前からは動物愛護の普及啓発も積極的に行うようになりました。

しかし、私たちの声をより大きなものにしていくには、個人の力の限界を感じ、組織化することを決断したのです。

(前書きより)

今の日本にとって何が重要なのかということが前書きに書かれています。そしてそれは知ることだと述べられています。

私もこのことには心の底から動管で、だからこそブログを通じて動物愛護・福祉の事を紹介させて頂いています。

このブログが杉本彩を筆頭とする活動の一助になればと思っています。

 

本書でも杉本彩さんの行政に対する働きかけやメディアに対する考え方・協力の姿勢が描かれていますが、精力的に活動すればするほど妨害行動も厳しくなってくると思います。なぜならばこれも本書にも描かれていますが、ペットビジネスは既得権益の塊でそれに賛同する官僚もいるからです。

それでも知名度を活かして国民に広く知ってもらいたいという杉本彩さんの活動を皆で支えるべきだと思います。そのこと自体が国民の声が大きく力あるものになるということだと思います。

 

動物たちをとりまく問題の指摘

この本は何が問題で動物たちのために何をすべきかということについて述べられている本です。

以下に示すように広い範囲の問題点を提示してくれます。問題の多さには辟易しますが、全て知っておくべき問題だと思います。

 

ペットを売る側の非難だけではなくペットを買う側への覚悟の要求。

ペットショップの実態。

道徳的観念の成熟を求めるだけでなく法規制のゆるさの指摘。

法改正に立ちはだかる既得権益の指摘。

メディアの悪い部分と希望に満ちた部分の紹介。

なぜ動物愛護団体は一枚岩になれないのか。

 

様々な視点から述べられる動物関連事業の問題

本書で述べられるのは杉本彩さんからの視点だけではありません。

章の間にコラムというかたちで複数の方の体験・専門性からみた日本の実態が描かれます。

ペットショップで働いた経験を持つ人の体験談。

この方はペットショップの実態(売れなくなった動物がどのような結末になるのか等)を知ったことのショックについて述べてくださっています。

 

作家によるペットオークション潜入の体験談。

渡辺眞子さんはヒトと動物の共生や福祉をテーマに執筆や講演を行う作家です。その行動力からペットショップを開く予定があると主催者に伝え、ペットオークションに潜入し、そこでのあまりに命が軽視された場面に直面します。私もペットオークションに関する記載はほとんど見たことが無かったので、ここは実態を知る上で是非読んでいただきたい部分です。

 

弁護士による法関連の見解

細川淳史さんはペットに関する事件や裁判に関わりながら動物愛護法などについてメディアで発信されている弁護士です。

この方は大前提として『動物のための法律』を作るべきだと述べられています。

ただ、法改正による規制強化だけでなく、今ある法律が形骸化してしまっていることについても問題意識を持たれています。

例えば取扱業規制は動物行政が指導するものなので、法律があっても行政が動かなければ何も進まないとのことです。

ところが自治体の多くは人員不足(その背景には予算不足)や担当者が3年程度で移動するため専門性が維持されにくいという問題があると述べられています。

 

同様のことは日本の動物政策という本にも記載されています。

この本では動物行政に関する膨大な数のデータが収集されています。それらのデータから見えてきたことの一つとして、法制度をどうするか以上に、組織や予算、人員の配置、事業の展開、地域関係者での協働・合意形成等を総合的に考慮する政策的な検討ではないだろうかと結論づけられています。

日本の動物政策

日本の動物政策

 

 

知名度のある方が日本の異常性を指摘してくれているという現状

ペット業界や殺処分の問題について公の場で強く言及する有名人がいるということ。

こんな機会二度とないかもしれません。

正直なところ、本書の著者が杉本さん以外であれば手に取らなかったかもしれません。それがきっと普通の感覚です。

でも杉本さんの著作であれば手に取ってくれる方もいると思います。

その人がこれまで日本の動物たちの現状に思いを馳せたことが無かったとしてもです。

 

だからこの本が一人でも多くの人の目にとまるようにしましょう。

そのためにまず一人でも多くの人に手に取ってもらいたいと思います。

 

amazonでカテゴリ1位を目指して。

ベストセラーとして様々な場所で紹介されることを目指して。

ブログやtwitterで拡散されることを願って。

 

杉本さんは本書でどんな小さなことでも構わないから行動してほしいと述べていました。

今僕が出来る最大限の動物愛護活動は、この本を広めることです。

 

これが最初にこの本を買ってほしいと一番の理由です。

 

杉本さんの魂のこもった本の力を借りて優しい社会の実現を目指しましょう。

それでも命を買いますか? - ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ - (ワニブックスPLUS新書)

それでも命を買いますか? - ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ - (ワニブックスPLUS新書)

 

 

別の記事ですが、日本の動物産業に関係する本をたくさん読みましたがその中で、是非読んでいただきたい本を3冊ピックアップして紹介しております。

興味を持ってくださった方は是非読んでみてください。

caffeyne.hatenablog.com