animal reading

目指すのは生物多様性の理解と動物福祉の向上。

【ナショジオ】世界が変わるかも。香港政府が象牙取引の全面禁止を表明。

タイトルはこちらのニュースから。

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

以前に、信仰ってどのように変容してきたのかという記事を書きました。

 

たまたまカエル狩りの神事が話題になっていたので、思うことを書きましたが、

そもそも信仰の変容について考えていたのは、象牙目的に殺害される象がかわいそうに思ったからでした。

 

象牙って別に必需品じゃないじゃないですか。

なくても生きていけます。

 

そりゃ、昔は、物質としての象牙は唯一無二だったかもしれませんが、

硬度なんかは象牙よりも立派なものがたくさんあります。

 

では、なぜ象牙の需要がそんなに大きいのか。

 

その一つとして、宗教に利用されていることが挙げられます。

キリスト教ではイエスの像を作製するのに使われています。

贈り物として用いられることや、家宝として扱われているものもあるということです。

概して言えることは、象牙には特別な何かを感じているということでしょうか。

 

象牙に特別な感情を抱くことは、我々日本人にもあてはまると思います。

象牙の印鑑を使用した方が運気が向上するとか聞いたことはないでしょうか。

 

 

これらは科学的根拠を飛び越えて、

信仰といった類のものになっている良い例だと思います。

 

こういったことを変える有効な手段がなかなか思いつかなかったのですが、

今回の香港政府の対応が少しヒントになるかも知れないと思い、

香港政府の主な3つの対応を取り上げました。

 

対応① 法改正

やっぱりここにいくつくのでしょうか。

まぁ確かに国が動く場合には、法改正という方法が王道なのでしょう。

 

 

対応② 違法取引の厳罰化

これはなるほどと思いました。

密輸や密猟もビジネスとして行っている以上、リスクが上がれば、

そのビジネスをやめる人も少なからず出てくるのではないかと思います。

このことに関しては、法による罰則の基準を学ばなければならないと感じました。

(感情論でひたすらに厳罰化を進められるわけではないと思いますので。)

 

 

対応③ 世論の支持

香港の立法機関である立法会が、行政区での象牙取引を禁止すべきという動議について議論したのは6週間前。

 議会のこうした動きは、世論を反映したものだ。香港大学が2015年5月に発表した調査結果では、香港市民の75%が象牙取引の禁止を強く支持していた。この結果を受け政府は、取引の禁止は議会の支持を得ると確信した。

 民意が固まっていれば、国も動きやすくなるいい例です。

こういうことを大学が主体となって行っているとは驚きでした。

民間団体の調査結果よりも、大学の方が信頼度は高い可能性はありますよね。

日本も同様の行動を起こす大学はあるのでしょうか。

 

 

まとめ①

信仰を超越するためには、上述した対応が功を奏するのかも知れません。

これらの方法が本当に世界を変えていくことが出来るのか、

これからも香港政府の動向には着目していきたいと思います。

 

 

 

 

ブレイクタイム

ここから下はタイトルとは直接関係はないのですが、

象牙について少しだけ。

 

 

 

象の密猟の悲惨な例

2012年にカメルーンで起きた事件では、

密猟組織は自動小銃や携帯式ロケット弾で武装し、軍事作戦のような正確さで、

象を惨殺していったとのことです。

このような殺害方法で毎年数万頭もの象が殺害されているとのことです。

このサイトに詳しく書かれています。

www.wwf.or.jp

 

 

象牙と日本

誤解を生まないためにもナショナルジオグラフィックの文章をそのまま引用します。

1. 日本の象牙取引規制制度には大きな抜け穴がある。

 象牙を所有するには、合法的に入手したという証明のための登録が義務付けられている。1999年か2009年に一時輸入された物か、ワシントン条約による取引禁止以前の物であれば違法ではない。しかしその証明は、禁止以前の輸入だと示す税関の申告書のような正規の法的な書類以外にも、日本の輸入業者が「合法的に入手した」と自分で明言した書面でも差し支えない。「つまり、象牙の登録で利益を得る立場の者が、合法性を証明する主要な証人でもあることを意味する」と報告書は指摘する。当然のことながら、この制度は至る所で悪用されている。報告書は、出所の「疑わしい」つまり「合法的な入手または出所だという確実な証明が少しもない」象牙が、2011年以降1000本以上登録され、合法のお墨付きを得ていると指摘している。

 

4. ネット販売が違法取引の中心だが、政府の監視が行き届いていない。

 日本の2大インターネット小売サイト、Yahoo! Japanと楽天市場では、象牙の売り上げは毎年右肩上がりだ(もちろんどちらも違法な商品の出品は禁止している)。EIAの研究者が数えたところ、8月のある1日だけで、この2つのサイトで販売されている象牙製品だけで6000個、計510万ドル分もあった。その大部分は印鑑だ。報告書は「ネット通販業者の多くは、法が定めた最低限の基準も満たしていない」とし、このことは日本政府の「監視の脆弱さ、および象牙の違法取引に対し実効性のある強制措置に踏み切る能力または意志がない」ことの証だとして批判している。

 

こちらの記事に全文が掲載されております。

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

 

まとめ②

日本はやはり動物倫理の点で世界に後れを取っているといわれても、

仕方がないような事例を紹介させていただきました。

個人的には日本政府には香港がこれから挑戦しようとしていることに、

賛同し行動を共にしてもらえればと思っています。

そのためには、世論の同意が強力な原動力となる可能性もあるのではないかと思いました。

 

どうか目をそむけることなく、この現実を直視してほしいと思います。

そこから何かを感じたうえで、

皆さまは皆さま自身で何かを判断していただければと思います。

正直、数名の人間が個人的に象牙を買わなくなったとしても、

それほど大きく世界は変わらないと思ってしまっているのが現状です。

それでも、このブログにたまたま出会って頂けた人には、

今の象たちがどんな世界に暮らしているのかを知ってほしくて

この記事を書かせて頂きました。

 

 

 

 前回、信仰の変容について考えた記事

caffeyne.hatenablog.com

 

 

ナショナルジオグラフィックでは、定期的に象牙のことについて取り上げています。

凄惨な写真もありますが、関心をもたれた方は是非ご一読頂きたく思います。

ナショナル ジオグラフィック日本版 2015年9月号 [雑誌]

ナショナル ジオグラフィック日本版 2015年9月号 [雑誌]

  • 作者: ナショナルジオグラフィック編集部
  • 出版社/メーカー: 日経ナショナル ジオグラフィック社
  • 発売日: 2015/08/29
  • メディア: Kindle版
  • この商品を含むブログを見る