満月なのでご紹介します。

社会問題(特に動物問題)と読書のブログ

自己責任ではなく社会構造を変えていくことで問題を解決すべきではないだろうか

日大のアメフト問題が世間を騒がせています。

 

僕はあまり日大のアメフト問題自体には興味がないのですが、アメフト問題がどのように議論されているかということには関心があります。

 

なぜなら、それが問題が発生したときの僕たちの問題解決の文化だからです。

 

そういう風に問題を見ていたのですが、タックルをした選手はともかくとして、コーチや監督に対して、あまりにも自己責任を押し付けるような風潮があると感じました。 

 

このことを元に社会問題の解決方法を考えていきたいと思います。

 

 

自己責任という問題解決方法

日大のアメフトの問題に関わらず、日本ではあまりにも多くの意見が『自己責任』に終始してしまっています。

 

このことに僕は問題を感じています。

なぜなら、自己責任で終わってしまうことはその問題の解決には近づいても、再発防止にはつながらないからです。

 

確かに日大の記者会見など見ていても『もっと反省の意を示すべき』ということは感じられますが、彼らが反省すれば同様の問題を他人が起こさないかと言われればそうではないですよね。

仮に、リンチを見せつけて、他者を震え上がらせて、再発防止に努めているんだ。という論調があったとしたならば、それはあまりにも野蛮な社会ではないでしょうか。

 

 

僕の考えですが、自己責任で済ましてよいかどうかはその問題に再発性があるかどうかが分水嶺になると考えています。

 

なので、再現性がある問題の場合、自己責任で終わらせてしまうことは問題の再発防止策としては最低レベルだと思っています。

 

問題発生の社会構造

では、どこに問題の本質を捉えるべきなのかというと、それは社会構造やルールや、もっといえば雰囲気といったものです。

 

 

数多くの(犯罪を含む)社会問題は、『ルールの整備がされていないこと』や『あまりにも気軽にルールを逸脱できてしまうこと』や、『メリットに対するデメリット(罰則)が小さすぎること』から発生していると思います。

 

最近では、福井県の動物工場(パピーミル)が問題に挙げられていました。

すし詰め子犬工場、地獄の光景 マスやケージ所狭し、強烈悪臭 | 社会 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE

これも、パピーミルが日本に複数箇所あるだろうことを考えると、自己責任で済まされるものではなく、法の脆弱さが招いていると言えます。

 

他にも、世界にも日本にも残る貧困の悪循環を立てないでいるのも明らかに社会の構造として問題があります。

 

インターネットが社会構造の確立を民主化する

確かに法律やルールや社会の雰囲気といった社会構造というものは問題の対象としてあまりにも大きすぎて、どうしてよいのかわからないという気持ちはわかります。

だからこそ、手軽な個人攻撃を選びたくなる気持ちもわかるのですが、そのリンチをすればよいという雰囲気もまた大きな問題ではないでしょうか。

 

だからこそ僕たちはたとえ問題の対象が大きくとも、社会の構造を1mmでも変えていく必要があります。

そのためのツールというものはこれまでは選挙くらいしかなかったのですが、現代においてはたくさんの方法があります。

その中でもっとも効果的なものはインターネットです。

なぜならインターネットによって、様々なものが民主化されることは必然だからです。

 

例えば、仮想通貨に代表されるように貨幣の発行すら民主化されました。abemaTVのようにテレビの放送も民主化されました。

 

他方で、今はまだ法律やルールの構築についてはこれまでは国が多くを握っていますが、これらについてもインターネットの力で民主化が進んでいくことと思われます。

 

意識してほしいのは僕たちは今、その過渡期にいるということです。

僕たちが民主化の流れに違和感を感じるのは、過渡期であるがゆえです。

ですが、民主化の流れを加速させるのか、停滞させるのかは僕たちの意識次第です。

 

僕は、様々なものが可視化されてきたことによって、世の中の大きな流れはよい方向に向かうと信じています。(≒バカなことを言う人が評価されなくなってきたと思います。)

だからこそ、法律やルールの構築についても、既得権益を持たない僕たちが積極的に介入していくことはいいことだと信じています。

 

Change.orgという署名プラットフォーム

インターネットの力の中で僕が今回最も紹介したいのは、Change.orgという署名サイトです。

Change.org · 「変えたい」気持ちを形に

 

「変えたい」気持ちを形に と謳っている通り、変えたい気持ちを署名という形に変換して、そのルールの担当者に気持ちを届ける手伝いをしているプラットフォームです。

 

成功事例も積まれてきており、日本では動物の負担を減らすようなプロジェクトや休学時の学費の減額などのプロジェクトが成功を収めています。

キャンペーン · 豚のロディオの廃止 · Change.org

キャンペーン · 上智大学の休学の際にかかる授業料の免除 · Change.org

 

署名というものの効力について懐疑的な方もいるかもしれませんが、Change.orgで成功体験を積み重ねていくことこそが署名の効力を上げていくことに繋がります。

何よりも署名の数や受け渡しを可視化できたことで、政治家や官僚もこれらを無視できなくなってきました。

 

だからChange.orgは有効性を持っていて、これからも重要なプラットフォームであり続けるはずです。

その流れを加速させて社会問題を解決したいので、僕はChange.orgを利用しています。

 

まとめ

自己責任論に対する懐疑的な考えと、自己責任論に終わってしまわないための方法を述べてきました。

社会問題だけじゃなくて僕たちの日常生活にも、気づけば自己責任として断罪してしまっているものがあると思います。

そんなときに、自己責任だけじゃなくて社会構造の問題のことも少し思い返してもらえればと思います。

何よりも、今の日本は様々な問題を自己責任として済ませようとする流れが強いように感じてこの記事を書きました。

社会がよりよい方向に向かうような振る舞いを僕たちはすべきです。

 

参考文献

インターネットについては、糸井重里さんのインターネット的という本が素晴らしいです。

インターネット的 (PHP文庫)

インターネット的 (PHP文庫)

 

また、家入一真さんもインターネットのことを論じさせたら素晴らしいです。 

なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。

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