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社会問題(特に動物問題)と読書のブログ

【感想/頭は本の読み方で磨かれる】読書は脳にとってどのような意味を持つのか。【茂木健一郎】

本を読む人と読まない人がいます。

 

私は本を読む人です。

今、私は一人でも多くの人に読書の楽しみを知ってもらいたいと思っています。

でも、読書って一体なんなのかという思いに至りました。

いや、私は読書が好きなのである程度の回答は出来ます。

自分の人生では味わえない他者の人生を体験することが出来る。過去や未来に簡単に行けて、その世界を体験することができる。歴史上の人物と友人になれる。知識を増やすことが出来る。他人の感情を垣間見ることが出来る。世界を暗い部分も見ることが出来る。

挙げればきりがありません。

ただ、これらのことに対してどれだけ読書というものが優位性を持っているのかということについてはあまり自信がありませんでした。

だから今回は、脳科学者の茂木健一郎さんの『頭は本の読み方で磨かれる』という本を紹介しながら読書について考えていきたいと思います。

 

本を読むか、読まないか。この決定的な違い。

それを脳科学者の茂木健一郎は以下のように述べています。

映画や映像、音楽などもいいのですが、本が一番「情報の濃縮度」が高いことは確か脳に一刻一刻膨大な情報が入ってくるのを、最後に「要するに、こういうことだよね」というかたちにまとめ上げるのが「言語」です。つまり言語は、脳の情報表現の中で最もギュッと圧縮されたものなのです。

その圧縮された言葉をしっかりと受け取れば、脳の中で時間をかけてじわじわと味わいが広がり、一生の肥やしとして消化されていくことになるでしょう。

「本なんて必要ない」と思っている人は、いずれ人生の深みや喜びに差がついて、絶対に後悔することになる。

 これが茂木健一郎の考える本の優位性です。

 

本を読むと共感能力が向上する

1.共感能力が上がる

2.雑談力が上がる

この二つが茂木健一郎が考える読書による効果です。

本を読むと、現実にはありえない状況や、様々な人物の気持ちを想像するトレーニングになると本書では繰り返し述べられます。

そして、そのことが共感能力を高めることに役に立つということは明らかで、実際に科学的見地からも証明されていることです。

 

少し話は脱線しますが、私は今『暴力の人類史』という本を読んでいます。

今、世界はテロの恐怖にさらされ、過去よりも暴力のはびこった世界に身を置いていると考えられる方も少なくないと思います。

しかし、実際はその逆で、人類は世界から暴力を排除することに成功し続けています。世界大戦だってもうずっと起きていません。起きる気配もありません。

そして『暴力の人類史』という本は、人はなぜ世界に溢れる暴力を減少させ続けることができているのかということを膨大なデータから読み解いていく、21世紀の名著の一つです。

そして、その暴力を減少させることに成功した一つの要因が他者に対する共感能力であり、想像力だとされています。

そのうえ、その現代における人類の共感能力の高まりは留まることを知らず、『動物に対する暴力』『女性に対する暴力』『黒人に対する暴力』『子どもに対する暴力』など、優位な人にとってはささいな存在だったものにさえ共感できるようになってきました。

この一因は『暴力の人類史』という本でもやはり、読書が重要な役割を担っていると述べられています。

暴力の人類史 下

暴力の人類史 下

 

 (上述した、動物、女性、子ども等に対する暴力については下巻に掲載されています。)

 

だから私は多くの人に本を読んでほしいと思うようになりました。

この共感能力を磨いて、もっとこの世界から暴力を減少させていきたいから。

では、本当に読書が人生に役立つのかということについても本書では述べられているので次はそちらを紹介します。

 

脳科学の見地からの読書

本を読むとどんないいことがあるのか。

それは読んだ本の数だけ、高いところから世界が見えるということにつきます。読んだ本の数だけ、足の下に本が積み重なっていくイメージです。

この現象を脳科学の言葉で表現するなら、脳の側頭連合野にデータが蓄積されていくということになります。側頭連合野とは、記憶や聴覚、視覚をつかさどっている部分で、その人の経験をストックする機能を持ちます。

つまり、「本を読む」ということは「自分の経験を増やす」ということなのです。

さきほど科学的見地からも読書の有効性は証明されていると述べましたが、それは脳科学の見地からも示されています。

これが私がまさに知りたかった、そして皆さまに伝えたかった読書の優位性の科学的証明です。

 

私が考える読書の優位性

私は、映画よりも本が好きです。それは本の方が丁寧に人物の気持ちを描写してくれるから。もちろん、映画の持つ音楽との共演やダイナミックさにはかないませんが、それでも人の内面を描くという点では本が圧勝だと思います。

だから私は本が好きです。

 

また、これは場合によりますが、実際のスポーツを観戦するよりも、アニメや漫画のスポーツの方が感動できてしまうことが多々あります。

最近では、ユーリというフィギュアスケートのアニメが大ヒットしました。私もすごくはまって、話によっては泣いたりして、そのあとプルシェンコや羽生君のスケートを見たりしましたが、正直ユーリの方が上でした。

きっと私と同じ感想を持った人は少なくないと思います。なぜならば、よほどのファンじゃない限り、実際に演技する人の感情や背景は見えてきません。

そのことを簡単に補完してくれるのが、言葉による内面描写だと思います。

きっとこれと同じ考え方で、Bリーグを見るよりもスラムダンクを読むほうが好きという人がいることでしょう。

 

私たちはリアルの世界に生きています。その世界では他者の気持ちは凄くわかりにくいです。本の世界なんて嘘っぱちだと考える人もいるかもしれませんが、全てが偽りにはなりえないはずです。

人の気持ちに疎い人でも言葉による補完があれば誰だって共感能力を向上させるトレーニングをすることが出来ます。

そして、その最高峰が映画でもアニメでもなく本だと思うのです。

だから繰り返しになりますが私は読書を勧めます。共感能力を向上させるために。

 

まとめ

頭は本の読み方で磨かれるという本は、第一級の読書論の本です。

読書に少しでも関心のある方は是非読んでみてください。

私のブログを読むよりも、読書好きの脳科学者が紡ぐ、至高の言葉や美しい論理展開に触れてみてください。

間違いなく、本の新たな見え方が見つかるはずです。 

頭は「本の読み方」で磨かれる: 見えてくるものが変わる70冊 (単行本)

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