募金でお金をもらう側の話ではなくて、募金でお金をあげる側の話です。
僕は募金や寄付をよくします。特に、最近は1円単位の小銭なんて全部寄付したいと思っているので、レジ横に募金箱がないとがっかりするくらいには募金しまくっています。*1
ですが、多くの人にとって募金とは少しハードルの高いというか、距離のあるものに感じられていると思います。
今回はその原因と、そんな人にオススメの仕組みを紹介したいと思います。
募金の成功体験の欠如
募金に距離を感じてしまうその理由は、募金の成功体験がないから。
僕はそう確信しています。そして、それが起こす悪循環を書いてみます。
なんとなく募金する→団体の持つストーリーに触れず共感できない→募金ってあんまり意味のないものに思えてくる→募金の成功体験がない→なんとなく募金するor募金をやめる
これが僕が思う募金の悪循環です。
ですが、日本人が寄付に関心が少ないかと言われればそうではありません。
日本人は一人一人が寄付として出す金額は少ないですが(アメリカなどと比較して)、寄付をしたことのある人口は非常に多いことが特徴です。
ファンドレイジング、年間寄付10兆円時代、遺贈寄付について簡単に説明するよ。 - animal reading
だから多くの日本人は寄付に関心があるけれども、その成功体験がない故にまとまったお金を提供することに抵抗があるのだと思います。
そこで僕が皆さんに知っていただきたいのが、クラウドファンディングです。
クラウドファンディングとは
まずはクラウドファンディングがどのような仕組みなのか紹介します。
クラウドファンディング(CrowdFunding)とは、群衆(Crowd)と 資金調達(Funding)という
言葉を組み合わせた造語で、「自分の作って歌った曲をCDにしたい」「災害被害にあった図書館を復旧したい」など、
様々な理由でお金を必要としている人に対し、 共感した人が一口1,000円程度からインターネットを通じて出資し支援をする、
こうしたインターネット上で多数の人から資金を募る仕組みを言います。
クラウドファンディングの進んでいるところは、クラウドファンディンが複数掲載されているプラットフォームが整備されているところです。
代表的なものを二つ紹介します。
クラウドファンディング - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
クラウドファンディング - Readyfor(レディーフォー)
これらのサイトのどちらかでも訪れてみてください。非常に多様なプロジェクトと皆さんの想像を超えるだろう集金力がそこにはあります。
自分のCDを出したいといったものからロケットを宇宙に飛ばしたいまで本当に様々です。
そして、僕がこれらのプラットフォームが好きなのは各プロジェクトの文脈が非常にわかりやすいことです。なんか素人感・手作り感満載なんです。それがかえって、共感しやすくて、資金を提供してよかったと思える。
また、クラウドファンディングは目標金額が設定されているのも特徴で、支援をすればそのプロジェクトオーナーを応援したくなります。そのための仕組みもあって、支援する際にオーナーへの応援コメントも必ずあります。そこでは私たちの文脈をオーナーに伝えることができます。
一方的にお金を寄付するのではないコミュニケーションがあります。
これが僕が寄付で成功体験があまりない人にクラウドファンディングを勧める理由です。クラウドファンディングは自分でそのプロジェクトの文脈を知って判断して支援する。街頭などでする寄付よりも圧倒的に能動的で、その結果も必ず目にしたくなる方法ができています。というか、単なるお金を渡すだけの支援者ではなくプロジェクトオーナーと共に共犯者になれるイメージです。
まとめ
募金で成功したことがない人のためにクラウドファンディングを紹介させていただきました。
クラウドファンディングのことについては、先に紹介したCAMPFIRE代表の家入一真さんの『なめらかなお金がめぐる社会』という本に詳しく書かれています。
僕のバイブルとも言える本です。興味を持たれた方はこちらもぜひ読んでみてください。
なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。
- 作者: 家入一真
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*1:レジ横の募金箱は大きな資金が得られる訳ではないのに、回収にコストがかかるなどコスパが実はあまりよくありません。