【感想②/動物のお医者さん】農学部でも菱沼さんみたいに勉強できます。
前回の記事はたくさんの方に読んでいただいくことができました。
本当にありがとうございました!!
おかげさまではてなブログやツイッターの方で何人かの方と交流することができました。
その中で感じたことは作中で描かれる学校生活の中でも、
研究に関して興味を持っている人が多いなという印象を受けました。
その興味に答えるために、獣医学部に近い農学部卒業の経験を活かして、
農学部の視点から動物のお医者さんを見ていきたいと思います。
(農学部の中に獣医学科が無いことを前提としています。)
できること①菱沼さんの研究
菱沼さんといえば試験管をよくもっていますよね。
彼女は微生物を専攻しています。
就職先も獣医ではなく研究所って感じのところでしたよね。
さて、農学部ですが、微生物の研究はめっちゃできます。
難分解性の物質を分解できるような微生物を自然界から分離したり、
遺伝子組換微生物を作製して、非常に有用で希少な物質を安価に製造したり、
うんこの中にいる大腸菌の遺伝子分析を行ったり。
(ちなみに兄弟でも持っている大腸菌は結構違うらしいです。笑)
私の知る農学部では上記の事は実際に行われていました。
しかしながら、動物のお医者さんに出てきたような病原性微生物やウイルスの
研究を農学部ができるかどうかはわかりません。
私の大学では、病原性細菌は医学部が担当する分野でした。
もしかしたら農学部でも申請さえすれば、病原性微生物を扱えるのかもしれません。
できること②動物の研究
ハムテル達ほど動物に触れ合える機会は正直なかなかないかとは思います。
でも農場実習で牧場に行ったりということは頻繁にあります。
私の大学では、動物の研究よりも、むしろ食品の機能性や
タンパク質の働きの解明等といったことに注力していましたが、
どの分野に注力するかは大学次第なのかなという印象を受けます。
ちなみに北海道大学農学部出身の友人の研究テーマは、
『牛に与えるエサの種類によって、牛のゲップに含まれるメタンガスの量が
変化するかどうかの解明』でした。笑
さすが北海道大学って感じです。
牛が排出するメタンガスが地球温暖化を促進しているというデータがあるそうで、
それを抑制するようなエサの追及を行っていました。
実際に有用なエサはあるそうです。笑
もしかしたら人類にも応用した方がいいのかも知れませんね。笑
できてしまうこと①解剖実験
生命を扱う研究で切っても切り離せないのが解剖実験でしょうか。
私は解剖が嫌過ぎて、微生物を専攻したという過去があります。
農学部でも、食品の機能性の研究を行っているところなんかは、
機能性があると考えられている物質をマウスやラットに食べさせて、
一週間後に解剖実験をして、各臓器にどのような影響を与えているのか、
なんてことをよく見ていました。
未だに目を背けたくなっちゃいます。
実験動物については過去に記事を書いていますのでこちらもご参照ください。
できないこと 獣医になること
獣医師免許を取るためには獣医学部の卒業が必須です。
ここが最大の違いですよね。
漆原先生みたいに動物の診察はできません。
例えば農学部で食品の機能性のことをめっちゃ勉強して、
栄養価の高いペットフードの開発とかってかたちで動物と関わっていく、
こういうことは可能かとは思います。
しかしながら、獣医とは少しスタンスが異なるので、
獣医になりたい方は獣医学部を目指した方がいいです。絶対。
まとめ
思いつくままに、動物のお医者さんと比較しながら農学部の事を紹介しました。
多分農学部にも獣医学部にも漆原教授みたいなハチャメチャな教授はいません。笑
何に魅力を感じるかによって専攻は決めていけばいいと思いますが、
動物のお医者さんを読んで菱沼さんに憧れた人は、もしかしたら農学部を
目指してもよいのかも知れません。
この記事を読んで、少しでも『動物のお医者さん』に
新たな楽しみ方を見出してくだされば嬉しいです!
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