満月なのでご紹介します。

社会問題(特に動物問題)と読書のブログ

人の神性は目に宿る。現代美術家小松美羽さんの作品を作品を見て感じたこと。

今をときめく現代美術家の小松美羽さんの展示会が今週(12月16日)まで日本橋で開催されています。

小松美羽展 | 日本橋三越本店

 

小松美羽さんの作品を見たのは初めてだったのですが、絵画を見つめていると鳥肌は立つし、何よりも初めてアートを目の前にして涙しそうになりました。

 

それくらい魂のこもった作品たちが展示されています。いかに素晴らしかったか、僕が何を感じたか、伝えずにはいられないので書いて行きます。

 

小松美羽

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ときに美しすぎる現代美術家として紹介されています。僕が展示会に行った際にもご本人がおられてそれはそれは綺麗な方でした。すらっとしていて身長も170cmくらいあったように思います。

恥ずかしい話、猛烈に嫉妬しました。絵も死ぬほど魅力的なのに見た目まで美しいこともそうなんですが、この人は自身の美しさに甘えることなく自分と向き合ってアートを作ってきたという事実が認めたくないくらい悔しかったです。

 

僕の思いはさておき、小松美羽さんの実績はこちら。

1984年長野県坂城町生まれ。女子美術大学短期大学部在学中に銅版画の制作を開始。20歳の頃の作品「四十九日」は、際立つ技巧と作風が称賛され、それをきっかけにプロの道を切り開く。2014年には出雲大社へ作品を奉納、自らの制作テーマを一段と昇華させた。同年、石原和幸(庭園デザイナー)との共作で「チェルシー・フラワー・ショー」(ロンドン)へ有田焼の狛犬作品を出品、受賞作が大英博物館へ収蔵されるという快挙を成し遂げる。ワールド・トレード・センター(ニューヨーク)への作品を収蔵、アジア各国での個展・ライブペインティングを行うなど多方面で国際的な活躍をみせる。

小松美羽展(日本橋三越本店)より引用

 

世界でも素晴らしく評価されている方です。作品はこの後に紹介しますが、守護神や神獣といったスピリチュアルなものを描くことが画風になっています。

 

また絵を描く姿も幻想的です。関心のある方は展示会の前に動画を見てみることをおすすめします。


小松美羽_ライブペイントin日本橋三越本店

 

作品の紹介

写真の撮影がOKでしたので作品をご覧ください。この二作品の両方が神獣を描いています。
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みなさんは何を感じられたでしょうか?

 

最初に僕が感じたのは、派手さや狂気と言ったものでしたが、なぜか絵画の前から動けなくなって、体が震えました。泣きそうにさえなりました。

おそらく僕の場合は小松美羽が描く心中の『目の光』に魅了されていたのだと思います。

 

僕が考える小松美羽作品の最大の特徴はなんと言っても『目』です。

どんなに形がいびつな神獣でも、あるいは神獣でさえなくても目の光だけは必ずはっきりと描かれます。

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この作品は神獣ではなく神樹ですが、それでもはっきりと『目』が描かれています。

 

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この作品も全体が暗い色なのに対して目にだけ光が入っている特徴的な作品です。

 

人は目に神性を感じる。

ここからは僕が気づいたことなのですが、僕たち人は『目』に神性を感じることになんの違和感も感じません。口でもなく腕でもなく『目』に神性を感じます。

 

それはやっぱり僕たちが見ることをとても、僕たちが考えている以上にとても大切にしているからです。

余談ですが、だから本なんかで動物が見ているだろう世界を疑似体験したときに僕たちはその違いに驚かされます。

仕掛絵本図鑑 動物の見ている世界

 

話を元に戻しますが、小松美羽さんは自分の中にいる(or過去に出会った)神獣を描いていると述べられていました。その神獣の目が輝いているのはやはり小松美羽さんも人であり、人の領域から神獣を描いていることに他ならないと思います。

結構確信していますが、人以外の生き物が描く神獣は『目』に神性は宿っていないと思います。タコが描く神獣は腕が特徴的だろうし、犬が描く神獣は尻尾が特徴的かもしれません。

 

そういうことを考えた展示会でした。きっと小松美羽さんはそんなこと考えたことないだろうけれども僕はそう感じました。そして見るということをもっと大切にしたいと思いました。

 

おわりに

アートに触れてここまで自分の感性に深く踏み込んで、その感性を理解しようと思ったことはなかったです。ただ小松美羽さんの作品はそれをさせるだけのパワーがありました。

12月16日まで無料で開催されていますので、関東近郊にお住まいの方は絶対に行くことをお勧めします。

写真と現物は全く異なりますので!

 

小松美羽さんは本も書かれています。すごすぎる。

展示会に行けば絶対に読みたくなるので(僕もさっき買いました)、事前知識を入れるのが好きな方は読んでから展示会に行くことをおすすめします!

世界のなかで自分の役割を見つけること――最高のアートを描くための仕事の流儀

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おわりになりますが少しでも関心のある方は現代美術と敬遠せず、絶対に足を運んでください。世界が変わるきっかけがそこにあるかもしれません。